ケナフ
2008年 02月 10日
|
▼

少し建築ネタを...。
現在、計画している物件は全て『木造軸組在来工法』です。
この『木造軸組在来工法』、柱と梁(はり)だけでは地震や風(横からの力)に対して
弱いので柱と柱の間にX字状に『筋かい』を入れます。
阪神大震災以降、筋かいに替わり構造用合板などの面材を使用するケースが増えています。
一部の実験では筋かいより面材を使った方が粘りがある強さを示すそうです。
でも、ベニヤなどの構造用合板を貼ると合板自体の透湿抵抗(厚さ9ミリの構造用合板で10.3㎡hmmHg/g)が高いので壁内の内部結露が心配です。
せっかく面材で建物の強度を強くしても、
内部結露で土台や柱が腐ったら意味がないですし...。

この『ケナボード』、元の材料はケナフを使っています。
ケナフは西アフリカ原産の1年草で成長がとても早く、半年で4〜5mに成長することから
木材に替わる材料として注目されています。
このケナフの繊維を取り出して熱圧成形したものが製品となります。
心配の透湿抵抗も厚さ4.5ミリで1.0㎡hmmHg/g以下という数字で内部結露の心配は
ほとんどないそうです。
価格も最近の原油高騰で合板の値段が上がっているので、
ほとんど差はないという話です。
これらの面材は釘の種類や間隔が重要です。
現場では厳しくチェックしていこうと思います。
by taishi_mizoguchi
| 2008-02-10 23:49
| □建築
| ▲