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住宅建築ツアー
2012年 11月 01日 |
住宅建築ツアー_f0138807_186439.jpgさて11月です。

少し前のことですが、建築専門誌である「住宅建築」が主催する「住宅建築ツアー」に参加しました。見学する住宅は永田昌民(ながたまさひと)氏が手がけられた2つの住宅。永田氏自邸ともう1軒の住宅。
30人の抽選でダメ元で応募したのですが、見事プラチナチケットが当選!!!仕事が詰まっていましたが、これを逃したら一生見ることができないと思ったので参加。横浜に住んでいた時も全く縁のなかった西武線に緊張しながら乗車して最寄り駅に向かいました。

最寄り駅に着くと雨がパラパラと。ドラッグストアでビニール傘を購入して待ち合わせ場所に集合。そこからバスに乗って20分程度で最寄りの停留所で下車。そこから歩くこと数分、屋根にOMソーラーの集熱ガラスを載せた住宅がチラッと見えました。
iPhone4S(画像はクリックで拡大します)


まずは、永田氏自邸。
雑誌では穴が開くほど見ていた住宅が目の前にありました。正確にはたくさんの植栽が植えられた小径(旗竿敷地の竿の部分)の後ろにわずかに見える程度です。
この鬱蒼とした小径がとても気持ちよく、別世界へ導くトンネルのような空間でした。そのトンネルを抜けるとごく小さなポーチがあり、木製の玄関ドアがありました。玄関で靴を脱ぐとこの住宅の規模には少し不釣合いな大きなダイニングテーブルが鎮座しています。
僕は最後の方で入ったので、中にはすでに30名余の人がいて飽和状態…。酸欠になるかと思いました(笑)。
ダイニングテーブルの周りには永田さん、伊礼智さん、相羽建設の方々がいらっしゃって、永田さんによる簡単なレクチャーがありました。住宅建築社からの事前の案内では写真撮影禁止とのことでがっかりしていましたが、永田さんは快諾!!!たくさん撮ろうと思いましたが、人が多すぎてうまく撮れないのと、撮影ばかりに気を取られてしまっては本末転倒。写真もそこそこにして空間の心地良さを十分に味わってきました。

永田氏自邸は延べ面積で25坪程度で、天井高さは一般的なものよりも30cmも低い約2.1m!!!数字だけで見ればに小さくて狭い住宅。ですが、絶妙な開口部の大きさ、位置などにより視線が自然と外に向かい、小ささ、狭さは全く感じらません。また、天井高さが低いことで包まれているような心地良さ、安心感がありました。
もっと居たかったのですが、あっという間に時間切れ。後ろ髪を引かれる思いで永田氏自邸を後にしました。

次は永田氏自邸から徒歩で数分の「下里の家Ⅱ」。
ここも永田氏自邸と同じように旗竿敷地。ここの場合、竿の部分は駐車場としていますが、ちゃんと植栽も植えてあり気持ちの良いアプローチ空間です。
この住宅の特長はスキップフロアによる構成で、畳敷きの床座のリビングがあり、このリビングの床は地面より低い位置に設定されています。雑誌の詳細図によるとこのリビングの天井高さは2.2mで床から開口部下端まで56cm、その上部が開口部となっています。
床が地面より低いと言うことは、必然的に目線と地面がとても近くなります。この見え方がとても新鮮で普通の住宅ではまずあり得ない見え方です。それと、地面より掘り込まれていることで、永田氏自邸とは別の心地良さと安心感がありました。

「下里の家Ⅱ」を後にして相羽建設さんのショールーム(?)、「あいばこ」にて永田事務所のOBである越阪部さんを交えての座談会&懇親会。とても興味深いお話を聞かせて頂きました。

見学させて頂いた住宅はもちろん素晴らしく、たぶん今回の経験は一生忘れられないものになります。しかし、それ以上に一番感銘を受けたのは永田さん、伊礼さん、相羽建設さんの方々の人柄。とても気さくで物腰も柔らか。そんな人柄が建物に出ているような気がしました。

by taishi_mizoguchi | 2012-11-01 18:04 | □建築 |
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