『夜の誕生』と『ECHO』
2010年 01月 21日
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前回に引き続き、今回は『伊豆高原の家』に置かれているアート作品について。まず、僕はアートに関してはほぼ素人です。なので、見方や感想などがおかしいかもしれませんが、その辺はご了承下さい。
さて、『伊豆高原の家』にはアート作品が四つ置かれています。
まずは2階居間の北側開口部に置いてあった作品。施主である森桜さんの叔父の伊藤隆康さんによるもの。
右下に小さくサインと'68の文字。42年前の作品のようです。
1階洗面カウンターにあった作品。作者を聞くのを忘れてしまいました...。銀色に塗られて、所々突起が出ているタマゴ。その意味は...ナゾです。
今回の主役、袴田京太朗さんの作品は二つあります。まずは、『伊豆高原の家』の完成と共に制作された『夜の誕生』。これは、階段上の壁面に飾られています。
素材はFRP。雑誌で見た印象より大きく感じました。
雲のような、貝殻のような...。
これは『伊豆高原の家』竣工10年目に際して制作された『ECHO』。山のような、雲のような台に置かれている黄緑色のものは三半規管だそうです。
暗くて良くわかりませんが、実は天井付近にもこれと同じ白色の三半規管があります。これらセットでひとつの作品です。
透明の黄緑色や黄色のアクリル板を積層させて作られています。詳しい制作方法はわかりませんが、重ねたアクリル板を削り出してカタチにしていくのだと思います。
そのアクリル板の大半がゴミになり、その残された方が作品になることに興味を持ちました。
石や木の彫刻も同じような制作過程だと思いますが、建築とは違う作られ方におもしろさを感じました。
森さんに言われるまで気づきませんでしたが、作品の裏側に『伊豆高原の家』がデフォルメされて同化しています。家の向きもちゃんとそろえて作られています。
彫刻と言うと石、木、石膏などの素材を連想してしまいますが、FRPとアクリル、とても斬新でした。
また、これら光を透過する素材なので、照明や日の光によってそのもの自体の表情が変化すること、その作品を透して壁面や床面に落とす光の表情がおもしろかったです。
by taishi_mizoguchi
| 2010-01-21 23:55
| □デザイン
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